生涯教育
- 歴史の加速化。
- 時計が計る物理的時間は、明らかに穴居人類の時代以上に速く流れることはない。しかし、物理的な同じ時間の中で、昔よりはるかに多くのことが人間の世界の中で生じる。何故か。技術の進歩のせいであるが、その加速化は人間の生活様式の変化の加速化を招いている。
- 生涯教育は、特に職業的活動についての知識・技術に関してのものであり、理論的部分と、実践的部分を含んでいる。
- まず、科学と技術の進歩の情報を得ること。それまで受けた教育で可能な限り、その進歩を理解するように勉強することが問題となる。それが理論的観点である。
- しかしまた実践的観点からは、新しい技術を利用するために必要な訓練を目指さなければならない。そのためには常に新しい経験をし、他人の経験を利用しようとし、自分の一生の間、見習いと考えるだけの謙虚さのあることがのぞましい。
- その必要は、われわれの主題に関しては様々な相を先程から列挙した、歴史の加速ということから生じる。
資格を維持するためには、修業時代に得た知識にもう満足していられない。それに満足しているような人は、初めて就職した時の状態で足踏みするだろうし、やがてふるい落とされてしまうだろう。